「わたしの夏休み」社会学部3年 小堺千種
社会学部3年の小堺千種と申します。
梅雨明けとほぼ同時に私たち一橋の学生も夏休みに入りました。“夏休み”も学生ならではの行事であり、この夏休みがやってくるのも来年で最後だと思うと寂しいですね。
さて、私事になりますが、夏フェスに参戦してまいりました。初めて、モッシュ(ライブで客が身体をぶつけ合う行為)やサークル(複数の客が輪になって踊ったり走り回ったりする行為)と呼ばれるものを体験して、フェスの醍醐味を満喫できました。
炎天下。アーティストは音を鳴らす。観客は身体を揺らす。アーティストと客が感情をぶつけ合う。客は衝動にまかせて身体をぶつけ合う。輪になったかと思えば走り回り、誰彼構わずハイタッチを交わして、また身体をぶつけ合う。汗と汗が混じり合って、熱気の中に風をさがす、風の中に酸素をさがす。拳をあげて、声を合わせる。同じ音に耳を傾けて、私たちは一心不乱に叫んでいました。
非日常的な空間。朝7時台の田園都市線よりも高い人口密度でもみくちゃになりながら、「なんて幸せなのだろう」と思いました。隣にいた人の顔も知らないけれど。誰とハイタッチしたかも覚えていないけれど。あの空間にいた全員で作り上げた光景、きっとこの先忘れない思い出の1ページになることでしょう。
きっときっかけはなんでも良くて、ただ楽しくて、何かを叫びたくて。隣にいるのは誰でも良くて、一つになりたくて、分り合いたくて。
その弱さと強さ、まさにそれが人間なのかなあと、日焼けで真っ赤になった顔でぼんやり考えた夏の始まりでした。
皆様、熱中症にはお気をつけて夏をお過ごしくださいませ。