「雪の中での植樹会」廣田 恵里(経2年)

私が一橋大学に入って早2年が経とうとしている。私は1年生の時KODAIRA祭委員を務めていたことをきっかけに、植樹会の作業に何度も参加させていただいているが、このように文章を書く機会をいただくとは思っておらず、いささか戸惑っている。とにもかくにも、今回の植樹会について私の思ったことを書いていこうと思う。

今月の植樹会定例作業日はあいにくの雪だった。毎回キャンパスの新しい一面を見れる植樹会の作業を楽しみに参加しているのだが、今月は作業後に寒ブリ大会が予定されていたため、前々回の定例作業の時あたりから特に楽しみにしていた。そのため、雪でなくなるかもしれないと思ったとき、まず初めに頭によぎったのは「ブリはどうなるんだろう」ということだった。一緒に作業に参加すると約束していた友人は「今日はこの雪だし絶対にない」と断言して帰宅してしまったが、私は昨年の雨の中での作業を思い出し、とりあえず職員集会所に行ってみた。すると、作業は中止だがキャンパスの中を巡った後寒ブリ大会は予定通り行うと聞かされた。実をいうと、雪はおさまらないし今日はもう諦めようと思い作業中止の確認をしようと行ったのだが、寒ブリが食べれるとあっては帰るわけにはいかない。

そうして雪まじりの雨が降る中キャンパスの中に繰り出していった。寒ブリが楽しみだとこれまでずっと書いてきたが、もちろんキャンパスツアーもとても楽しかった。

佐藤ガイドの説明に聴き入る参加者
佐藤ガイドの説明に聴き入る参加者

教えていただいたすべてのことが面白く興味深かったが、特に印象に残っているのはドングリの話だ。西キャンパスの西本館から生協に向かう途中に椎の木がある。キャンパス内をまわっている時に佐藤さんにこの木が何だかわかるかと聞かれたのだが、さっぱりわからなかった。恥ずかしながら、私はその時初めてその木が椎の木でどんぐりのなる木だということを知ったのである。また、この後、雑木林に行き今度はクヌギの木の話になり、クヌギもどんぐりのなる木だということが分かった。その話を聞いた時の私の衝撃がわかっていただけるだろうか。それまで私はどんぐりのなる木は1種類だと思っていたのだ。椎の木はどんぐりがなる。クヌギの木もどんぐりがなる。よく考えれば小さいころにいろんなどんぐりの形があるなぁと思っていた気がする。

このどんぐりの話は特に言及されたわけではないのだが、今回のキャンパスツアーで私にとって一番の衝撃であった。さらに付け加えると、椎の実は炒って食べるととてもおいしいらしい。さすがに椎の実を食べたことはないので大変気になるところである。思わず、キャンパスツアーの帰りに椎の実を1つ拾って帰ってしまった。

椎の実
椎の実

キャンパスツアーの後の寒ブリ大会にももちろん参加させていただいた。寒ブリなど実家を離れてしまうと食べる機会などないので大変貴重である。寒ブリに関して言えることはただ一つ、とても美味しかった! 福嶋先生がさばいてくださった刺身も、奥様方が作ってくださったブリ大根もどちらもとてもおいしかった。また、今回は籏野さんが先月キャンパス内にて収穫した夏みかんで作ったマーマレードとオレンジピールもとてもおいしかった。

毎回このような貴重な体験を提供してくださる植樹会には本当に感謝してもしきれない。大学キャンパス内でこんなに楽しい体験ができるなんて、本当に参加するようになってよかったと思う。今後も是非参加させていただきたいものである。