ドングリは堅い皮におおわれていて、熟しても割れません。こういう実を堅果といいますが、ブナ科の特徴はいろんな形の殻斗がつくことです。 西キャンパス、丸便横のスダジイの4本のスダジイはこの秋、たくさんのドングリを実らせました。スダジイはブナ科シイ属の常緑樹です。ドングリを実らせるのはブナ科の樹木です。
樹下にはたくさんのドングリが落ちています。ドングリはシイの実と呼ばれ、翌年の秋に熟する(実るまで足かけ2年かかる)2年型です。
シイの実は長さ1.2~2.1cmで小さく。ドングリを包む殻斗はくっついて、さざ波のような輪をつくっています。いわゆる椎の実で、殻斗はバナナの皮のように3つに裂けます。生で食べてほのかに甘味があり、炒れば香ばしくておいしく、ビールの友としてかなりいけます。
陸上競技場東側のシラカシ(ブナ科アカガシ属)の大木が列をなしています。冬でも葉を落さない常緑樹で、関東ではよく見られるカシの木です。毎年大量のドングリを実らせます。
ドングリは小さく、長さ2cmほどで、殻斗(お椀)は円環状に筋目がはっきりついています。褐色の毛が密生してビロードのようです。小さいのに、その年には熟さず、次の年になって成長し、秋に散布されます。2年型のドングリです。
西キャンパスの雑木林ゾーンはドングリの宝庫です。一橋祭が近くなると、よくこの林に学生とドングリの採取にきます。ドングリだけではなく、小枝などクラフト材料がたくさんあります。コナラはブナ科コナラ属の落葉樹で、雑木林を構成する主要樹木の一つです。
コナラのドングリは比較的大きく 長さは2センチを越えるものもあります。殻斗は多数の総瓦状の紋様があり、円環状のシラカシと区別できます。その年の秋に熟す1年型です。
クヌギ(ブナ科コナラ属)も雑木林の主要な樹木です。落葉樹です。幹は深く裂け、コルク層が厚く、特徴があります。夏はクワガタムシやカブトムシなど昆虫が樹液を吸いにやって来ます。
ドングリはほぼ球形で、直径が2~3センチあります。ドングリはとにかく大きく、クラフト材料としてはなくてはならないほどです。オキナワウラジロガシについで大きく、本州では最大です。殻斗に特徴があり、イガイガ状ですが、反り返っています。この殻斗も貴重なクラフト材料です。
一橋祭の植樹会・森のクラフト教室には毎年たくさんの親子ずれで賑わいます。材料はほとんどキャンパス産です。この秋も11月2,3,4日に開かれます。訪れた人達と共に、キャンパスの緑の恵みに感謝する3日間となるでしょう。