「月見の宴」付き草刈り活動に参加して / 北川 修司(昭38商)

9月11日に至るまでそれは年次幹事のメールから始まった。「作業終了後、ささやかな月見の宴を催します…」さらに読み進むと、あの志田幹事の特徴のある漢文脈の案内に続く。 「残暑お見舞い…。暦の上では秋に入り七草を観賞しながらの月見の宴たけなわの候、皆様には…」月見の宴たけなわの候か、いいね、いいねと思いつつ更に読み継ぐ。

「おもな作業場所…。(c)如意団部室付近の再整備(最近手は入れたようですが、雑草がはえています)…」おいおい、7月31日に如意団員にやってもらったばかりじゃないの、もう伸びたのかい。もしかして、あいつら手を抜いたんじゃないか? 早速メールを入れると、すぐに憤然とした調子で「施設課から草刈り機を借りてちゃんとやりました」との返事がくる。 ホッとするとすぐに「月見の宴」が気になりだし、9月の月齢カレンダーを調べる。9月5日満月、12日下弦、19日新月、26日上弦。そうか、12日は下弦の月なんだ。幹事はちゃんと調べたうえで、宴をやると云ってるんだろうな。新月だったら恥ずかしいもんな…。意地悪じいさん風老爺心が働く。

草刈り活動

今回の草刈り場所は、植樹会草刈り重点地区とも云うべき a正面メイン庭園、bグランド傍の秋の七草ゾーン、c如意団周辺の記念植樹ゾーンの3か所である。小生は上述の行きがかりもあり、10名強の皆さんとともに、c如意団道場周辺へ。

なるほど道場周りはそれなりに整備されていたが、サトザクラ・カンツバキ・ウバメガシの記念植樹ゾーンは、鬱蒼とした雑草に覆われていた。記念プレートはもとより桜も椿も蔦に絡まれ全く姿が見えない。二重になったフェンスの間から生える蔦に悪戦苦闘するが、8月の活動がなく休養十分なのか、この日を待ちかねていたのか、皆黙々と鋏を使い鎌を揮い続ける。 岸田ロード終点付近では、2台の草刈り機がうなりをあげている。

途中、学生が携帯電話を落とし皆で探す、というハプニングもあったが、3時半無事作業終了となる。 暑過ぎることもなく、まずまずの作業日和であった。

月見の宴

3時半過ぎ、4時近くになろうか。3か所に分かれて作業していた全員がすすき野ゾーンに集合する。福島先生が九重高原から採ってきた自慢のススキをバックに月見(のつもり)を始める。おぉ!団子もあるではないか。ビールもあるよなぁ!

まだ明るい空を眺め、目をつぶり心眼を持って月を見る。そこには、昨夜眺めた美しい左半分の月が、皓皓と輝いているのであった。そういえば、一昨日は重陽の節句だったなぁ。

軽く出来上がった処でいつもの部屋へ移動する。既に一次会でアルコールが入っているせいか、盛り上がりが速い。夏休みで学生が少なく、特に女子はわが如意団のM嬢ただ一人とあって引っ張りダコである。そろそろ月が見えるかなという頃になっても誰も外を覗こうともしない。いつにも増して賑やかな打ち上げであった。

盛年不重来 一日難再晨 及時当勉励 歳月不待人(陶淵明)