「植樹会初参加の経過と感想」金子 彰(昭46法)

 先日4月13日は正門まで桜花満開のなか(四十数年前の春景色の記憶がおぼろげなのは入学式だけの国立、後期の頃は紛争時代のためだろう)、今の学生さんには良い時代と感傷的になりつつ、初めて赴く職員集会所の場所もうろ覚え、近くの青年に聞けば新入生で分らないのも当然の頃合いであった。同期の川崎氏の先導で何とか集合でき、すでに部屋いっぱいの先輩方、壁に沿う男女学生諸君に圧倒された(昔は女学生が真に少数だった)。

やっと、一日の作業が終わり、初参加の手短なあいさつ、乾杯と野草のてんぷらもそこそこに掛持ちの先約のため中座したけれど、都合がつけばまた参加したいと思うひとときであったし、設営の皆様にお礼申しあげます。
昔はとつい口に出しても如水会では中間世代の思い出であるが、小平、国立とも市街地との境の塀の内側は草茫々だったと思う。以来四十年近い転勤人生を終え、引き止められず、しがみ付きもせず、すまじきものは宮仕えの日々と定番のあいさつをしたら、少し笑い声が聞こえたが、補足すればもう少し曲折を経ての参加であります。(注:先の一橋フォーラムの伝統芸能で教えられた台詞はとにかく「せまじきものは・・・」とのことでした。)
仕事では一次産業貸出や林業融資審査を担当した時期もあって、昨年度、遅まきながら区民農園で農作業講習を受け、木々の世話に少々のお金と労力の貢献ができたらと思って如水会報を見ていましたが、今春の同期会のあと植樹会パンフの忘れ物が縁で遂に入会した次第です。

すでに初参加の方の報告はいくつもあり、重なる感想でしょうが、とにかく人数の割り当ては手際よく、ラジオ体操とは違う準備運動、のこぎり、草刈鋏も、リアカーに載せての作業でした。あの一角、この辺りと分けても、都心の狭い住宅とは桁違いの広さで、十分な労働量になるので、夕刻懇親のビールは好都合です。この先も全体計画があり、あちこちの手入れ場所に不足はなさそうです。(弓道場隣はサンクチュアリの由)
夕刻に作業を終え戻るとき兼松講堂の屋根を見ると上と下で色が違う、あれが寄付を集められた修理の結果なのかと思いつつ、相次いだ小平の留学生宿舎やスポーツクラブの方は気乗りがしなかったが、(後刻聞けば)宿舎の留学生は震災後減少し、国内の学生も穴埋めに入寮しているがまだ空いてるとのこと。

さて、見渡せば先輩は5年上の41年会が多数、学生諸君ではKODAIRA祭委員が原則参加とのことでそれなりのまとまりがあるようです。今回は一部参加の如くでしたが話の中には、(今の学生さんは知らない)昔の先生と同じ姓の先生のゼミにいるとか、自分は故郷の近くに内定を受けたが同期のライバルは不首尾だったなど現況の厳しさが聞けたり、小生の時代には他学部の前期ゼミに参加できたが今はどうなのか、商学部の保険の講義は(ホントはリスク管理の初歩なのに)今も面白くないのか、経済学徒にデフレってほんとか?と問うたりしました。また次にはさらに話題を振ってみたい気がします。以上、思いつくままご報告まで、今後ともよろしくお願い申しあげます。