「大悲願寺、横沢入里山歩き」関戸康男(昭40社)記

快晴の朝、11時半JR五日市線武蔵五日市駅前に旗野会長、福嶋顧問はじめ、紅一点の米川夫人(米川先生ご令閨)を交え18名が集合しました。

駅から25分ほど五日市街道を歩きました。途中福嶋顧問が、シラカシとアラカシの見分け方の説明があり、シラカシは葉が狭く楕円形、アラカシは葉が広く上半に鋭い鋸歯(きょし)があると。これは試験に出ますからとの一言に、一同爆笑。

開山800年あまり、多摩の古刹「大悲願寺」に着きました。仁王門をくぐる。これは寛文9年(1669年)に建立され、安政6年(1859年)に改築されたもので14枚の天井絵が描かれた立派な門であります。また彫刻群に飾られた観音堂を通り、庭には伊達正宗が欲しいと言ってきたといわれる白萩の切り株が沢山見られました。本堂脇を通り、すぐに今回の主目的地である「横沢入里山保全地域」に入りました。

立派なログハウスの建屋があり、そこで各々持参した昼食をとりました。

東京都は平成18年1月にこのあきるの市横沢入地区を里山保全地域第一号として指定しました。雑木林、田、畑、ため池、小川が一体となっており、人々が日常的に利用してきたもの、これがいわゆる里山であります。畔にはオオイヌノフグリ、スミレ、ホトケノザ等が咲き、林では鶯がなき、小川にはおたまじゃくしが泳ぎ、何とも心安らぐ風景でした。

ここから尾根を登り、伊奈石採石場跡地を見学しました。伊奈石の地層は厚さ10メートルほどで、石は川石より硬度が低く加工には最適であるといわれています。伊奈石の石造物が東京、神奈川、埼玉、千葉、山梨の一都四県に分布しているとのことでした。
そこから天竺山山頂(300米)に登り、遥かに大東京を眺め、桜並木の山道を五日市駅前まで下りました。

山を降りて今日の復習

駅の近くの手打蕎麦「魚鶴」で最後の打ち上げを行いました。この店では働き手が3人しかおらず、注文取のお婆さんがてんてこ舞い。兎に角ビール、地酒、つまみ、蕎麦を堪能して、日に焼けた顔を更に赤くして岐路につきました。