「森林インストラクター 合格の記」竹澤京介(平7経)

竹澤京介(平7経)

如水会館にちょくちょく通うようになって5年近くになるでしょうか。まさか如水会を起点にして、「<新生>一橋植樹会」に出会い「森林インストラクター」を具体的に意識することになるとは想像もつきませんでした。

「森林インストラクター」。初めて新聞の広告で目にした時、ココロが踊った。学生時代ワンゲル部にどっぷりつかった自分は、いつか自然の豊かなところでペンションでも経営して都会の人たち、とりわけ小中学生くらいの生徒に「自然」と親しめるような場をつくれるような活動にかかわりたい、と思い、社会にでてからもその気持ちは変わらず持っていたので、え?!こんな資格が世の中にあんの?これって僕にむちゃむちゃぴったりやん、と思った。と同時に、これは仕事で成功したらやな、と自分を納得させ、「ココロの神棚」に飾って脇に置く自分がいた。あれから随分時は経ってしまった。しかし出会いとは不思議なもので、組織強化委員会の委員に加わえていただいた頃、委員会では「一橋植樹会」についてよく議論されていた。学生、教職員、同窓生が一緒になって国立キャンパスという身近な自然にかかわるなんて、こりゃええなぁ!と心の中で思った。国立での作業に先輩に誘っていただいた時は内心うれしく、その後、「国立キャンパスの植生見学会」、「国立の桜についての講演会(定例晩さん会)」、「一橋植樹会会長を偲ぶ会」、「久住高原のササをいただきにいく出張旅行」、「玉原ブナ林見学合宿」、「農大演習林研修」、などに関わっていくなかで縁のできた方々から「森林インストラクター」の具体的な情報が耳に入るようになり、自分もできるだけ早くとりたいという気持ちに変わっていった。「この資格試験は山と森の司法試験だ、その調子じゃおまえは一生受からない」先輩の言葉に発奮、通勤の電車内は受験勉強にあて、4科目中一番門外漢だった科目「森林」の対策には、顧客の訪問先のすぐ目の前の日比谷公園に通って樹木観察。働きながらの受験勉強は思いのほか大変でしたが2度目の試験で4科目とも合格できました。植樹会の先輩方に合格祝いまでしていただき嬉しかったです。

この資格はとったからといって職に結びつく類いのものではありませんが、活動内容が自分にとっていつかやりたいと思っていたことにきわめて近い。だから正直嬉しかった。自然と人間の関わりを伝えるには、樹木と日本人のつきあいの歴史を古代から知ってる方がいいし、植物や野鳥をはじめ生態系を構成する生物の名前だって知ってる方がいいにきまってる。自分にはそういう知識がない、っていうことも分かってる。分かってはいてもなかなか具体的な行動には移せなかった。どんなにしたいことがあったって、10年後、20年後、あるいは明日、この世に自分自身がいてそれにかかわれるという保証は全くない。本当にしたいなら、All or Nothingではなく、「・・・したら」と条件が揃うのを待つのでもなく、今の生活のなかでも十分可能なことから着手し、「とりあえず」駒を少しでも前に進める方がええんちゃうやろか、という風に考えるようになった。いづれもこの試験がきっかけ。

定年退職後になにか、と思っていらっしゃる先輩もいらっしゃるかも。「森林インストラクター」のおススメ点は、いろんな方との接点が増える(思わぬところで東工大のOBの方々と木質バイオマスの話題で盛り上がったり!)、適度なムリのない運動が続けられ健康維持によい、自然を相手に「学び」と「遊び」が尽きない、といった点でしょうか。これから人生のゴールデンタイムを迎えられる先輩方が豊富な社会人経験を、様々な切口で活かせるフィールドだと思います。試験はというと、一橋大学の受験のほうが大変。私が試験対策に使用したツール、参考書名、等をかかった費用とともに私のホームページにまとめてありますのでご関心のある方はのぞいてみてください。(http://members.aol.com/kyotakezawa/i/forestry.htm)

一橋植樹会も、のぞいてみてください。季節折々毎月、やってます。旬の食材も楽しめるかも?

以上