初冬から早春
12月、西キャンパスを訪れると、まず目に入るのが落葉したイチョウの絨毯です。この時期、おなじみの黄色に覆われた風景です。
「紅葉は終わりか」と思いながらキャンパスを歩くと、鮮やかな紅葉の真っ盛り。今年は紅葉がかなり遅れたようです。暮れにキャンパスを訪ねると一際鮮やかな紅葉が目に入ります。冬を迎えても映える冬紅葉。輝きに充ちたキャンパスの風景があります。西キャンパスの紅葉は年を越しても葉は紅いままで、「冬紅葉」として、初冬の長い期間、私たちの目を楽しませてくれます。
2月下旬、西キャンパスの中央に陣取る梅(白加賀)がほぼ満開となります。これまで大雪の被害を受けて、支柱で枝を支えるなど保持されてきました。この梅は幹や枝振りからいっても相当の古樹で、うねるような太い幹が特徴的です。
東キャンパスの紅梅は健在です。丸池の紅梅(八重寒紅)は今年もキャンパスに彩を添えてくれています。梅のありがたみを感じる早春の風景です。
モクレンの花が咲けば、いよいよ春本番です。キャンパスにソメイヨシノが、シダレザクラ、サトザクラが次々と春を謳歌する季節がやってきます。 キャンパスの紅葉は鮮やかさを増していきます。本館と丸便を繋ぐ通路横のイロハモミジの紅葉はキャンパスにあって圧巻です。周囲の環境にも合い、思わず足が止まります。私にとって学生時代に刻印された懐かしさがあります。 12月中旬にイチョウは葉を落としていきます。キャンパスは次第に落ち着きを取り戻したような雰囲気が漂います。それでもドウダンツツジの紅葉は12月末まで続きます。キャンパスにも木枯らしが吹きます。 錦繍の競演の残影でしょうか、キャンパスは落ち葉に覆われます。そして冬を迎えます。
佐藤征男(記)