ツバメ
ツバメ (スズメ目ツバメ科) 全長17cm 夏鳥
ツバメというと、燕尾服などから都会的な洒落たイメージを持つ方も多いと思います。ところが、学名はHirundo rustica、「田舎ツバメ」といいます。ツバメは民家の軒先などのにぎやかな場所に営巣しますが、巣材の泥が集められる地域でしか繁殖できないため、確かに地面がアスファルトで覆われた都会には少ない鳥なのです。ツバメのさえずりは「土喰って虫喰ってしぶーい」と聞きなされますが、これは昆虫を食べ、巣材として泥を集める習性から生まれたのでしょう。
フランスの小説家ルナールは『博物誌』で、ツバメの飛ぶ様子を「直線を引いて、そのおしまいにコンマを打ったかと思うと、急に改行する」などと描写していますが、そのようなツバメの縦横無尽のフライトはキャンパス内のいたるところで見ることができます。
言語社会研究科修士2年 中野晶子