ハシボソガラス
ハシボソガラス (スズメ目カラス科) 全長50cm 留鳥
カラスは油ものが大好きです。生ゴミのみならずプラスチックゴミなども漁るのは、容器に残っている油脂分を狙ってのことなのだと思います。大学内でもこんな光景を見かけました。ある冬の日、一羽のハシボソガラスがせっせと何かを落ち葉の中に埋めているのに遭遇しました。辺りをしきりに窺っては一心不乱に落ち葉を積み上げているのです。飛び去ってから、こっそり掘り出してみると、なんとそれは中身が残ったマヨネーズのボトルでした。エサの採れないときに備えてのことなのでしょう。私は手にしたマヨネーズのボトルをゴミ箱に捨てようかどうしようか迷いましたが、いかにも嬉しそうにそれを隠していたカラスの様子を思い出して、そのまま落ち葉の山の中に戻してしまいました。数日後に同じ場所を見に行ったところ、既にボトルは無くなっており、カラスの記憶力の良さにも感心させられたのでした。
言語社会研究科修士2年 中野晶子