「植樹会(自然薯パーティー)に参加して」一橋祭運営委員会 田島壮一郎(社2年)記
まずは、一橋祭特別清掃にあたりご協力いただいた植樹会員の皆様並びに、作業に来ていただいた学内生のみなさまに御礼申し上げます。お陰さまで今年度の一橋祭は3日間快晴という異例の好天にも恵まれ、例年以上の盛況ぶりとなりました。また、植樹会屋内企画もお子さんを中心に大人気だったとうかがっており、重ね重ね御礼申し上げます。
さて、私にとっては今回で4回目の参加となる植樹会の月例作業ですが、いつものような清掃や剪定とは少し異なった「自然薯パーティー」ということでいつもに増して楽しめた会でした。
自然薯について辞書で調べて見ると、ヤマノイモと呼ばれる芋で、Dioscorea japonicaという学名の通り、日本原産の芋であるとのことです。現在日本でよく食べられているジャガイモやサツマイモが南米原産であることを考えると、今回初めて純日本産の芋と対面したこととなります。
今回、私の所属する部隊は第一集会所の東側という「穴場」(後に実際に穴が空くのですが…)にて、文字通り、「発掘」を行いました。まずは周辺に散らばっていたゴミ屑などを整理しつつ、自然薯の蔓を辿って前にある土をひたすら掘り進めました。当初、大和芋や里芋のようなものを想像していた私たちは、「そろそろ頭が見えたか?」などと少し掘る度に期待して周辺を探っていました。しかし、30cm、50cm、80cmと掘り進めてもなお下へと伸びる地下茎に、部隊の面々は「どれだけの大物なのか」という期待と「今日中に掘れるのか?」という危惧を募らせてゆきます。
途中、助っ人として籏野さんが入られ、さらに奥まで発掘が進むのですが、見えるのは真っ直ぐに伸びていく一本の地下茎ばかり。 一体、どれだけの大物なのか…と、期待をさらに膨らませていた私でしたが、結局その日は時間切れ。まだまだ続く地下茎を名残惜しみつつ、2時間で掘った穴を2分ほどで埋めきり、この日の作業は終了しました。
後で訊いたところによると、私たちの部隊が最も大きな自然薯に遭遇したようです。一体、本体はどれ程だったのかと時間切れが惜しまれます。
その後、職員集会所にて収穫した自然薯(と一部の購入品)をいただきました。天然物ということで、アクや苦みのようなものを想像していたのですが、全く癖のない味で、そのままでも大変美味しくいただくことができました。会場ではOBの方々とお話させていただき、また僭越ながらもご挨拶させていただくという大役を賜り、貴重な体験となりました。また、仲々自分では手が出せない地酒(雁木の純米吟醸生原酒と記憶しております)も振る舞っていただきました。とても美味しかったです。
実家は農家なのですが、東京に下宿するようになって久々の土いじりということもあり、心地よい疲労感と達成感、懐かしさを感じました。また自分で獲ったものを食べるという「農」の精神を改めてこの東京の土地にて学ぶことができ、大変新鮮でした。
最後になりますが、今回このような機会を用意してくださった植樹会の皆様に感謝の気持ちを申し上げます。また、以降も植樹会作業に参加させていただきたいと思います。籏野さんとこっそり見つけた新株を来年こそ発掘することを夢見つつ、結びとさせていただきます。