カケス
カケス (スズメ目カラス科) 全長33cm 留鳥
カケスはカシドリとも呼ばれるほど、カシ類などのドングリが大好きで、それらを冬場に備えて地面や樹皮に貯える性質があります。ところが隠した場所を忘れ、翌年それが発芽してしまうこともあるようです。そのような例からカケスは物忘れが激しいというイメージが生じたのでしょう。しかし、カケスのこの物忘れがドングリをつける木の分布拡大に一役買っているという報告がなされており、なかなか侮れません。また、カケスは他の鳥の声や物音を真似するのが非常に巧く、ウグイスやタカ類、果てはネコの鳴き真似をしたという話も聞きます。決して記憶力は悪くないようです。
学内では越冬のみで、年によって飛来数にばらつきがあります。昨年は数が多かったようで、学内のあちこちで声が聞かれました。兼松講堂の北側では数羽の群れも見られました。今シーズンもたくさん来てくれれば、と思っています。
言語社会研究科修士2年 中野晶子