ヒヨドリ

ヒヨドリ (スズメ目ヒヨドリ科) 27.5㎝ 留鳥

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全域
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論文やレポートのためにパソコンの画面を睨んでいると、夜を明かしてしまうことがしばしばあります。夏場は夜明けが早いため、4時を少し過ぎると空が白み始めるのですが、夜通し部屋の明かりをつけたままでいると、その変化にはなかなか気が付きません。私にとって、夜明けを知らせるのは何と言ってもヒヨドリの声です。パソコンのファンの音に混じって、「ピィーヨ!ピィーヨ!ピー!!」という元気な声がしてくると、窓の外はもう薄明るくなり始めており、「ああ、今日もまた朝になってしまったなあ」と思うのです。

お住まいの地域によっては、朝を告げるのはカラスの声だという方もいらっしゃるかと思います。ものの本にも、カラスは身近な鳥の中でもずば抜けた早起きで、日の出時刻より40分くらい前から塒を離れると書いてあります。しかし我が家の周辺はカラスの塒から遠いのか、この地域のカラスが朝寝坊なのか、或いはヒヨドリは塒を離れる前から鳴き出すのか、はたまたカラスよりもヒヨドリの声の方が耳に付くのか、真っ先に聞こえるのは何故かヒヨドリの声なのです。寝苦しい熱帯夜をものともしない、気合のみなぎった鳴き声には、「スリムな体なのに、そのスタミナはどこから来るのだろう」と思わずにはいられません。彼らはそもそも南方系の鳥なので、夏の暑さには強いのかもしれませんが、彼らのたくましさに倣ってこの夏も元気に過ごしたいものです。

言語社会研究科修士2年 中野晶子