「思いがけない再会」法学部3年 北岡凜太郎
いつのまにか葉桜の季節となり、初夏のような陽気が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。今年度新しく学生理事を務めます、法学部3年の北岡凜太郎と申します。
先日の定例作業では、懇親会でお出しする天ぷらの材料調達に参加させていただきました。最近はもっぱら調理や受付で職員集会所にとどまっていることが多かったため、久々の作業で張り切っていました。
食材探しは学生会館のすぐ裏からスタートしました。陸上のトラックに沿って、OBの方々と一緒に山桜や柿の葉、たらの芽といった草花を次々と採取していきます。少し話がそれますが、普段お花見などで見る桜のソメイヨシノは、江戸時代に接ぎ木によって作り出された比較的新しい種である、ということを山桜を取る際に教わり驚きました。和歌などで詠まれている桜と現代人が普段見ている桜は違う種なのかと思うと、なんだか複雑な気分になります。
余談はさておき、桜の葉などを厨房に届けた後も引き続き食材を探そうとしたものの、ここで問題が発生。研究館裏の池のそばに差し掛かったところで、OBの方々とはぐれてしまったのです。あたりは鬱蒼としており物音も聞こえないため、どうやら合流できそうにありません。じっとしていても仕方がないので森の奥へと進んでいくことにしたのですが、ある程度進むと開けた場所に出、思いがけず懐かしいものを目にします。半年ほど前の作業で植えた、松の苗木でした。まだまだ若木ですが、植えた時より大きく成長しています。苦労して土を掘った記憶がよみがえり、何とも感慨深い気分になりました。
その後無事にOBの皆様とも合流し、天ぷらも美味しくいただいてその日の作業を終えることができました。最近成績の振るわない私ですが、あの松に背を抜かされるまでにはどうにか卒業できるよう、努力して参りたいと思います。