「アメリカの大学のキャンパスについて」一橋大学法学部4年 本間奈菜

一橋植樹会の皆さまこんにちは。

2008年度まで学生理事を務めさせていただいた、法学部4年の本間奈菜です。

私は2008年8月~2009年5月まで、米国のイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(通称UIUC)教養学部に私費留学しておりました。今回は、UIUCのキャンパスについて、ご紹介させていただきます。

UIUCは、シャンペーン、アーバナという二つの町にまたがっており、イリノイ州最大の都市シカゴからは車で2時間半の、のどかな穀倉地帯の真中にあります。社会科学4分野に特化した一橋と異なり,米国でも有数のマンモス校で、文系、理系、美術や音楽などほぼ全ての学部を有するUIUCは、キャンパスがとにかく広大で、一つの町のようです。講義棟や学生寮、大小20以上の図書館だけではなく、美術館・博物館やスタジアム、劇場、飛行場までが揃っています。聞いた話では、キャンパスの南端から北端まで歩くと1時間半以上かかるそうです。一橋では自転車を利用する学生がたくさんいますが、UIUCでは、キャンパス内を循環するコミュニティバスが学生の主要な移動手段です。住み始めたころは、そのスケールの大きさに圧倒されてばかりでした。

特に印象に残っているのが、キャンパスの中心に位置するQuadと呼ばれる芝生地帯です。ここは学生の憩いの場で、芝生に座ってランチを取る人、本を読む人、昼寝をする人、フリスビーで遊ぶ人、ボランティアでfund raisingのための手作りのお菓子を売る人…など皆思い思いに過ごしています。野生のリスも走り回っています。ちなみに、学内無線LANが通っているので、インターネットもできるのです。イリノイの厳しい冬が終わり、春の陽気が戻ってくると、Quadには大勢の人がひなたぼっこをしに外に出てきます。

Quadの学生達

国立キャンパスの中心に芝生がありますが、養生中で、このように寝転がったりできないのが、少し残念です…。また、日本の大学で恒例の立て看板の代わりに、UIUCではQuad脇のような人通りの多い歩道に、チョークでイベント告知を書きこみます。雨が降れば消えるので、後始末の心配はありません。

アメリカの大学では、トレーナーにスニーカーといったカジュアルなスタイルで過ごすせいか、Quadのような芝生やキャンパス自体が、学生にとって身近なものであるように感じられました。都心にある大学に比べると、一橋も自然が多く残り、緑に癒される学生生活、という点では似ているとも言えるかもしれません。

帰国して振り返ってみると、田舎独特ののんびりとした校風や、勉強に集中できる環境という点で、イリノイ大学に留学できて本当によかったと感じております。また、違った環境で一時期過ごしたことによって、一層一橋大学への愛着が増したように思います。

アメフトを観戦中

因みに、一橋がドラマのロケに使われたことを、日本ドラマが好きな友人に度々自慢していました。外国の大学には、日本の大学とは違った雰囲気がありますので、皆さまも海外旅行等をなさる際には、大学キャンパスも訪れてはいかがでしょうか…。