「第163回定例作業(第9回休日作業):10月29日(土)作業感想文」 / 飯塚義則(昭50経)

10月の休日作業は、目前に控えた一橋祭への対応を中心に、予定通り実施されました。懸念された天候上の問題もなく、作業には卒業生55名、学生93名、大学から2名の総勢150名に及ぶ多くの皆さんに参加いただき、作業は滞りなく終了しました。

4班に分かれて西キャンパスで作業は行われ、1班はキャンパス南西角の如意団道場脇に外部との遮断用のシラカシ10本を植樹する作業、植込の整備と清掃を、2班、3班、4班は各々本館西側、本館東側及び法人本部棟東側、九月以降の作業箇所、殊に兼松講堂西側及び東側において作業を行いました。2・3・4班では、刈払機・鎌等による雑草・蔓草の除去、植込の徒長枝の刈込・剪定、桑等の不要な雑木の除去、枯枝等の撤去と清掃といった作業が中心になりました。

作業は機動的に行われ、2時間という制約の中で、全ての作業が予定通り完了しました。それは各班に於いて実施された効率的な作業手順と参加者全員が一体となった協働体制があればこそであったと思います。殊に学生の皆さんは、卒業生による指導のもとに、植込の刈込、蔓草など厄介な雑草の撤去、また刈り取った雑草などの処分のために一生懸命作業をしていただき、その後、作業箇所は見違えるように整備されました。こういった経験を通じ、若い学生の皆さんに、自分達の学ぶ場所である大学のキャンパスやその自然を大事にすることの重要性や、作業後の何とも言えない充実感を感じてもらえればと思う次第です。

いろいろな制約のある中で、植樹会は、一橋大学のかけがいのない「資産」であるキャンパスの自然の保護と育成を、大学、学生、卒業生が一体となって行っておりますが、作業に従事していて感ずることは、それぞれが果たす役割を認識し、その責任を果たしつつ協働していくことの重要性です。また、植樹会の活動を通じて樹木や自然との対話を経験することは、自分達の日々の生活に潤いを与え、それをより豊かなものにしてくれるように思われます。

美しい武蔵野の森を国立のキャンパスに維持していくためには大変なエネルギーと努力を要するものですが、人為によって造られた森や林は、その維持のためには将来ともに不断の人間によるサポートを必要とすると思います。そのための基礎知識も身につけたうえで作業に参加していきたいと考えています。

最後に、今後の作業状況によっては、刈込鋏や他の機材の数を増やす必要が生ずると思われます。しかし、今回感じたことは、現有の機材においても、使用後の手入れ等の問題で、刈込鋏や鎌等も切れが悪くなっているものがあることです。そのため、刃を研ぐ等の作業も追加的に必要になってくるものと思われますが、使用後は刃を洗い、油を塗っておくといったことを行うことによって状況は改善するものと思います。