「夏の七草」学生理事 商学部4年 笠原 俊宏
暑さが厳しい日が続いておりますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。学生理事の笠原俊宏です。みなさんは夏の七草をご存じですか。
七草といえば春の七草(せり、なずな、ごきょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ)が有名です。そもそも七草とは1月7日に七種の野菜の入ったお粥を食べると風習のことだそうです。でも、もともとは秋だったとか。秋の七草(おみなえし、おばな、ききょう、なでしこ、ふじばかま、くず、はぎ)も有名ですよね。
僕もつい最近知ったのですが、夏の七草というのもあるそうです。1945年の6月20日に、日本学術振興会学術部・野生植物活用研究小委員会が、戦時中の食糧難の時節にも食べられる植物として、「夏の七草」を選定したそうです。では、夏の七草を見ていきましょう。
・藜(あかざ)
アカザ科アカザ属の一年草。畑や空地などに多く、葉はゆでて食べることができるようですが、シュウ酸を多く含むため生食には適しないようです。ホウレンソウ系の味がするようです。
・猪子槌(いのこづち)
ヒユ科イノコヅチ属の多年草。日のあまり当たらない場所にいるそうです。花はやや小型。
初冬の冷え込みの強い朝など気温が著しく低下しているに、イノコヅチの枯れ枝に白い氷がつく、氷柱現象とよばれる現象があるようです。
・莧(ひゆ)
ヒユ科ヒユ属の一年草。アマランサスの食用品種。ヒユ属の種分化は分類により約20種~約300種と非常に多様で、雑種も多く分類は難しいようです。
・滑莧(すべりひゆ)
スベリヒユ科スベリヒユ属の多年生植物。茎は赤紫色を帯びて夏に枝先に黄色の小さな花を咲かせるようです。葉は長円形の多肉質で互生、ぬめりがあります。食べるとリンゴ酸の酸味もあるようです。
・白詰草(しろつめくさ)
クローバーです。マメ科シャジクソウ属の多年草。白い花が葉の柄よりやや長い花茎の先につきます。野原や荒れ地、公園にもよくありますね。
・姫女菀(ひめじょおん)
キク科ムカシヨモギ属の越年草。種子の数、寿命共に驚異的な数字であり、すさまじい繁殖能力をもっているようです。
・露草(つゆくさ)
ツユクサ科ツユクサ属の一年草。青花(あおばな)と呼ばれるようですが、花の青い色素はアントシアニン系の化合物のようです。栽培変種の大帽子花(オオボウシバナ)は、容易に落とすことのできる染料として、よく下絵に絵の具として使われていたようです。友禅染めの染料として使われたりしました。
以上が夏の七草です。一橋大学の中にもいくつかありそうですね。次回の作業で探してみてはいかがでしょうか。