一橋祭に植えた「緑」これからも / 理事 法3 岩崎真郷

理事 法3 岩崎真郷

一橋植樹会は今年、創立33年目にして初めての一橋祭参加を果たしました。
会場は西本館30番教室で、企画名は「寄・鳥・緑 ~よりどりミドリ~」。たくさんの参加者が訪れ、盛況のなか3日間が無事終了したことをご報告するとともに、ご支援・ご協力頂いた多くの皆様に厚くお礼申し上げます。ありがとうございます。
今回の参加は、様々な側面から見ても、とても意義のあるものでした。まず第一に、本学を巣立ったOBが再び大学に戻るための場所を提供できたことです。

一橋は学生自治の伝統にもとづき、大学祭も本来は「現役学生による現役学生のための」祭です。しかし、現在の一橋は、何十年も前に巣立った卒業生の、努力と思索の証でもあります。兼松講堂を正面に臨む絶好のロケーションで、訪れた大勢のOBは、お酒を片手に談笑し大学を懐かしんでいました。祭りは、主役の数だけ違った感じ方、楽しみ方があります。1人の学生として、大学を新しい視点で捉える経験にもなりました。

2つ目に、一橋大学を陰から支える数多くの市民と、触れあう機会ができました。土曜日の木製クラフトやガーデニング講座では、来場者が順番を待つ列を作り、会場は大いに盛り上がりました。自然を改良し、快適な環境を作り出すこと。私たちの訴えは市民へ確実に届いているのだと確信しました。思えば、キャンパスでは普段から、庭園をはしゃぐ子供たちや、兼松講堂にスケッチブックを構える人々の姿が見られます。一橋の緑は「国立の緑」でもある。そんな当たり前のことを、一橋祭で再び確認することができたように思います。

最後に、一橋植樹会の掲げる「三位一体」の理念が、より現実味を帯びてきたことです。不安と期待の入り混じった気持ちで準備を始めたのが7月上旬。それ以降、現役学生が先輩OBや大学職員と協力して、1つの目標に向けて切磋琢磨してきました。この3カ月には、年齢・立場が違うゆえの意見の衝突もありました。しかし、それが1人1人の持ち味や考えを発揮し、結果として素晴らしい企画が完成させることになったのです。今回の経験が、普段のボランティア活動にも必ず還元されていくでしょう。

初めての参加ということで、課題点もたくさん見つかりました。しかし、それ以上の成果と感動を、今回の経験で得ることができました。熱気あふれる3日間に「緑とやすらぎ」を植えること。ぜひ、一橋植樹会の誇るべき伝統にしてゆきたいものです。

以上