「ラグビー場周辺の植樹会活動」大泉潤 (昭35商)

ラグビー場周辺の植樹会活動(平成16年11月12日)

大泉 潤(S35商 ラグビー部OB)

大学東キャンパスから東へ500メートル歩くと大学の第3の立地約1万坪がある。現在はラグビー場と中和寮がある。この土地は昭和初期に箱根土地建物が大学を誘致し、住宅地を開発販売したときに、緑地として指定した様子が、残されている図面に記載されている。

大正11年に関東地区の草分けとして創部したラグビー部は石神井、小平を経て、西キャンパスの陸上競技場のフィールドで練習、試合を行っていた。陸上競技施設の走り幅跳びの砂場、投擲のコンクリート足場と金枠、などが設置されていて、本来のラグビーには危険で、狭く、不向きであった。

昭和34年小生がラグビー部の主将を務めていた年に、先輩で監督の品田氏と立地を探し求めて、100メートルの巻尺を持って、大学構内を歩き回った。その年末に大学事務局から多摩蘭坂下に1万坪の良い土地があるがどうかとのご下問を頂いた。これをきっかけに翌年からOBの勤労奉仕と寄付によるグランド整備、クラブハウスの建設が始まった。グランド周囲に桜の植樹をしたのも良い思い出である。

平成15年に国立キャンパス緑地基本計画がスタートし、岸田会長、田中副会長の慫慂を受け、植樹会活動に加わることとなった。キャンパス100年の森を守る壮大な計画であるが、実態はOBボランティアの地道な作業である。1年半が経ち、周辺部から様変わりに整備されてゆくありさまに、充実感と誇らしさを感じている。順序として、西キャンパス、東キャンパスに続いてラグビー場周辺も作業予定に加えていただいた。

ラグビー場周辺、特に南側は45年の歳月を経て樹木が鬱蒼と茂り、下草も背丈ほどに伸び、ボールが飛び込むと探すのに一苦労である。周辺住民の廃棄物も滞積し、足の踏み場も無い。本年7月以降4回の作業で施設課のご指導を受け、道具を借用し、OB数名と学生が練習の合間に参加した。高木、下草の伐採、廃棄物の運び出し、グラウンド周辺の草刈を終了し、今までのジャングルが緑地の様を呈するようになった。指導いただいた施設課の方々、老体に鞭打って参加いただいたOB諸兄、多忙の練習・学業を縫って協力いただいた部員諸君に厚くお礼を申し上げます。環境整備が練習の効率化のみならず、精神衛生の面でも大きな寄与をすると確信しています。

今後はラグビー場周辺を一層綺麗にして、芝生、人工芝の導入によって大学100年の森計画に資することを願うものです。