春から梅雨へ、花の饗宴へようこそ
4月に入るとソメイヨシノが満開になります。キャンパスはサクラの木が多く植栽されていて、この時期、見事なサクラ風景が展開します。サクラの饗宴が始まります。
中旬になるとベニシダレやヤエベニシダレが満開になります。紅色のサクラはたいへん華やかで、落ち着いたキャンパスの建造物が華やいで見えます。
ソメイヨシノが終わると、今度は遅咲きのサクラが咲き始めます。4月中旬は多様なサクラを見ることができます。私はこの時期のサクラが特に好きです。 イチヨウは品があるサクラで、八重、花びらはうっすらと紅を帯びます。
フゲンゾウ(普賢象)、ウコン(鬱金)、ギョイコウ(御衣黄)カンザン(関山)と特徴のある遅咲きのサクラが次々と咲き、矢野二郎像がサクラに囲まれます。4月一杯は観賞できます。爛漫なキャンパスのサクラ巡りへ、あなたもどうぞ!
キャンパスの雑木林には貴重なキンラン、ギンランが咲きます。かつての武蔵野雑木林の面影を伝える貴重な草花です。 、春の日差しを目一杯享受します。この頃、風も軟らかくなり、キャンパスに春が訪れつつあることを実感できます。
雑木林の樹木、エゴノキもたくさんの花を咲かせています。清楚で美しく、雰囲気のある花です。武蔵野でもたくさんの雑木林が放置され、エゴノキは減少しています。キャンパスでエゴノキの花を見られるのは嬉しいことです。岸田ロードを歩くと、この時期おなじみのノイバラが挨拶をしてくれます。野に咲く樹木の花が輝いています。
梅雨に入ると、時計台の前の池のスイレンが咲きはじめます。雨はやまず降り続けます。「雨の中、ご苦労さん」と声を掛けたくなります。
ひょうたん池近くの哲学の道をあるくと、ガクアジサイが目に入ってきます。霧雨の中、落ち着いた佇まいです。毎年、たくさんの花を咲かせています。そして、アジサイの花が咲き終わると、花の饗宴もどうやらひと段落となります。
(文、写真 佐藤征男)