正門を通りキャンパスの主庭園へ。この季節は晴天が多く、青空を背景に時計台がくっきりと見えます。落葉樹は葉を落としていますが、常緑樹の緑が俄然目立ってきます。
針葉樹のアカマツは西キャンパスのシンボリックな樹木です。特に時計台前のアカマツは樹形がすばらしく、直線的な建築物にマッチして、本キャンパスの代表的な景観を形作っています。
晩秋の残照ともいえる、紅葉の彩りがなおも見ることができます。兼松講堂横にはイチョウの黄色い落葉を引き詰めた絨毯のようなベースに、ドウダンツツジが鮮やかに紅葉しています。
東本館の裏のイチョウはすっかり葉を落としきっていますが、イロハモミジ(あるいはイロハモミジの園芸品種)の紅葉が見られます。本キャンパスの紅葉は年が明けても、鮮やかさを失わないイロハモミジが多いようです。
通称「丸便」横のイロハモミジはことのほか輝きがあり、扇形に広がる樹形の良さが相俟ってすばらしい。 冬の期間にも見られる紅葉を「冬紅葉」といいます。晩秋に緑色から黄色へ、そして紅色へと変化をとげ、初冬に錦繍の美を展開しています。
花も咲いています。陸上競技場東側の柵に沿って、たくさんのタチカンツバキが植栽されていて、この時期見事に花を咲かせています。カンツバキとともに、初冬から2月まで咲き続け、枯草色の風景に美しいアクセントをつける功労者といえます
西キャンパス西北にある雑木林ゾーンを歩きます。クヌギやコナラなど高木の落葉樹が黄葉しています。初冬の「武蔵野の雑木林」を想起させる空間です。
雑木林の主要樹木のクヌギは晩秋に鮮やかに黄葉しますが、さすがにこの時期、褐色を帯びてきますが、これもまた初冬の味わいを醸し出しています。クヌギほど高くなりませんが、やはり雑木林でよく見るミズキはきれいに黄葉していました。黄葉の度合いも個体差があるようですが、初冬の黄葉は特に鮮やかに見えます。
西プラザ入り口の一角にある学生が管理する花壇「くにたちのお花ばたけ」にパンジーの花が咲いていました。講義棟横には紅葉が散りかけています。 わずかな彩りでも暖かみを感じる「初冬の残照