夏のサルスベリ
東キャンパスのサルスベリの樹齢は分かりませんが、ずいぶんと長い間、花をつけてきました。この夏も7月末に咲き始めました(下左の写真)。ロマネスク風の東本館の建物と相性がいいようです。8月頃咲く紅の花が美しく、花の最盛期にはカメラを携えたアマチュアカメラマンが撮影に訪れるほどです。
サルスベリはミソハギ科サルスベリ属で中国南部原産です。日本には江戸時代以前に渡来したようで、各地に植えられました。耐病性もあり、必要以上に大きくならないため、しばしば好んで庭や公園などに植えられてきました。
サルスベリの名は幹の肥大成長に伴って古い樹皮のコルク層が剥がれ落ち、すべすべの樹皮が表面に現れて更新して行くことによります。
花は縮れ波打つピンクから紅色の花びら(白花の品種もあります)が美しいのですが、一つ一つの花の内側につくオシベの黄色の葯がさらに花色にアクセントをつけています。
百日紅の花期は長く、百日近くにわたって咲き続けるので「百日紅」とも呼ばれます。
夏のキャンパスには目立つ樹木の花はサルスベリしかありません。この時期、花を咲かせる草も少ないのですが、
西キャンパスを歩いてみると、比較的大きな黄色い花が咲いていました。西側にある岸田ロードの草原にイヌキクイモとキクイモモドキで、ともに見事な花を咲かせています。これらの草はキクイモのなかまで、いずれも北アメリカ原産です。キクイモは秋に花を咲かせるキク科の草花です。
職員宿舎横には見慣れない小さな花を咲かせている草花がありました。草丈が1メートル以上ありますが、花は小さくあまり目立ちません。ところが花をよく見ると、意外と美しいのです。最近土手や荒れ地によく見かけるアレチハナガサ(クマツヅラ科クマツヅラ属)でした。南アメリカ原産で、各地で分布を広げているようです。