追悼文「田中政彦氏にささぐ」鈴木徹朗様(昭39社)

(昭和39年卒) 鈴木徹朗

故田中政彦さまに捧ぐ

 私鈴木は、一橋植樹会が存在しなければ、田中先輩に巡り合うことはなかったと思う。植樹会の歴史は、二段階に分かれ、前期(旧)1973年、後期(新)2004年にスタートした。旧体制は植樹目的の募金活動のみ、新体制はキャンパスの森の美化設計、保護活動、必要な労力と資金(募金)提供。如水会活動の一大事業に成長した今日、本学の存立の基本理念に関わる所でもある。

さて本会の田中会長代行は、新体制の理念を偉大な協力者である福嶋司教授(東京農工大)とともに練り上げ国持副会長や次期会長の加納誠三氏らとともに新時代の産声をあげたものであった。いまでも覚えている。田中さんと加納さんの植樹会の夢をめぐる激論を。私の如き凡才からは、同次元の母校愛にしか思えないのだが。
 私は学生時代から応援部OB会の仕事を長く関与してきたため、必然的に如水会活動には関わってきた。旧植樹会時代には、1980年、応援部として五葉松1本を図書館ヨコの経済研究所に寄贈植樹(時価10万円)した。
その実績を以て、田中先輩からも時々意見を聞かれたり加納先輩からも旧植樹会の歴史と精神を集約されるよう要請があった。そんな若々しい時間を懐かしく思う。

 上記時代のスクリーンに田中先輩があの笑顔でさよならを口ずさんでいる! 私は涙がとまらない。

2024年8月  舎弟 鈴木徹郎ささぐ