「本当に必要なもの」商学部3年 安藤仁美

新緑が目にしみる季節になりましたがいかがお過ごしでしょうか。新しく学生理事になりました、商学部3年の安藤仁美と申します。

最近国立に引っ越し、授業が始まる5分前に家を出ても授業に間に合うようになりました。引っ越しをする中で私が感じたことを書こうと思います。

家の中にあった全ての物を出して、いるものといらないものに分け荷造りするという作業はかなりのエネルギーを費やすものでした。いざ全て出して並べてみると、自分が所有していた物量の多さに唖然としました。
世の中では「ミニマリスト」なるものが注目されております。私も彼らに納得する部分が多いので、日頃から物を少なくしようとしておりました。そんな意識をしていてさえ、これだけの量をため込んでいたなんて。
物の存在は、意外と私たちのエネルギーを吸い取っています。そこに物があることで視覚情報が一つ増えます。どこに置くべきか考える必要が出てきます。物を所有することで、それを管理する責任が生じます。管理するためにもエネルギーを要します。
確かに物は私たちの生活を便利にしてくれます。しかし、本当にそれは必要でしょうか。必要性があまりないのに所有すると、その物の効用の大きさ以上に疲れてしまうでしょう。

では、どれほどの量を所有するのが適切なのでしょうか。もちろん人によると思いますが、私はその物の使用頻度と代替可能性で判断すべきだと考えました。所有するものとしないものの判断基準を仮に1年間に設定します。1年間のうちに1回も使用しないものは、所有するのではなく、都度買うかレンタルすれば事足りると思います。しかし、例えば人からもらったプレゼントなど、二度と手に入らない代替不可なものもあります。そのような物は、たとえ1年間使わなくても所有すべきです。そのような類のものも、写真に撮って残すという手段で代替可能と考えることができるかもしれません。本当に必要なものを見極めていきたいものです。

暑い季節に向かいますゆえ、なにとぞご自愛ください。