「寄稿文」社会学部1年 大矢佳哉

先日、私は植樹会作業で、夏みかん採りの作業に参加しました。「冬なのに夏みかん?」と不思議に思ったのでWikipediaで調べたところ、夏みかんは「晩秋に色付くが、春先までは酸味が強く食用には向か」ず、「初夏になると酸味が減じる」そうです。
冬にどてらを羽織ってこたつでみかんを食べる、という冬の情景からわかるとおり、みかんは冬の果物。今回の夏みかん採りは、「普通のみかんと違って、夏なのに食べられるから夏みかんと言うのか!」と、今まで気にしたこともなかったことに気づかされた作業でした。そして、自分の無知を知るいい機会となりました。
夏みかんを採るというのは、僕だけでなく一緒に作業した多くの人が初めて経験する作業だったと思います。おそらく、実家がみかん農家の家庭でもなければ、この植樹会でしかこんな経験はできないのではないでしょうか。今まで、私はKODAIRA祭実行委員会として何度か植樹会作業に参加してきました。もちろん、今までの作業もやりがいのある楽しい作業でしたが、今回の作業はこれまで参加したものの中で一番楽しい特別な体験となりました。植樹会の方々に、貴重な経験をする機会を頂いてとても感謝しています。
夏みかんの木はとても背が高く、上の方までたくさん実がなっていたので、数メートルもの長さの剪定ばさみを持って脚立に乗り、みかんを採るというなかなか労力と度胸のいる作業でした。途中まで私は脚立に乗って作業していましたが、それなりに重さのある長いはさみをずっと持ち上げた状態でいるのは大変腕が疲れました。男子ラクロス部の方数名と一緒に作業していたのですが、最後のほうは、みかん採りを彼らに任せて私たちはみかんの集計をしていました。さすがラクロス部は腕の筋力が違うなと感心させられました。ですが、彼らもあれほど長いものを扱ったことはなく、上の方のみかんを採るのには苦戦していました。
今回の作業に参加するまで、私はみかんの木があれほど多くの実をつけるものだとは知りませんでした。みかんの木はずいぶん丈夫なのですね。ラクロス部の方々でも高いところの実まですべてを採りきることはできなかったのですが、その日収穫した夏みかんの数はなんと過去最多記録を更新したそうです。収穫したみかんはマーマレードに加工して、2月ごろの懇親会にて提供されるというので、その時の作業はなんとしても参加したいと思っています。